この記事では「マグネシウムが睡眠改善に効果がある理由」について書いています。
眠れない時って「疲れがたまっているんだろうなぁ~」とは直感的に理解できるけど、具体的に何が理由なのかが分からない。
そんなモヤモヤした気持ちのなか「時間だけが過ぎていく!!」という経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか?
そのモヤモヤの正体は、「マグネシウム」が足りていないからかもしれません。
結論からから言うとマグネシウムが不足すると睡眠に悪影響が出ることが科学的にも証明されています。
さらに、睡眠に問題をかかえる人がマグネシウムのサプリを飲むだけで睡眠が改善されるというのはよくあるんですよ。
「マグネシウムって名前は聞いたことがあるけど、よくわからないっ」という方のために
この記事では以下の2つの内容について書いてみます。
- そもそもマグネシウムとは
- なぜ睡眠に効くのか3つの理由
人体に欠かせないミネラル「マグネシウム」と「睡眠」
マグネシウムは、人間の体にとって欠かせない必須ミネラルの1つです。
なぜかというと、マグネシウムは人間の体の300を超える酵素反応に関わっています(1)。
具体的には以下のようなプロセスに関わっています。。
- 適切な心臓のリズム。
- 血管の収縮。
- 筋肉を緩ませたり収縮させる。
などの多くの、重要な生理学的なプロセスを行うのに欠かせないミネラルです。
さらにマグネシウムは、地球上で最も豊富なミネラルの1つでもあります。なので多くの食品に含まれている成分です。
- マグネシウムは人体で4番目に豊富なミネラルです。
- 人間の体の300以上のプロセスに関わっています。
Q.なぜマグネシウムは睡眠に効果があるのか?/1.リラックス効果がある
人間は興奮している状態ではなかなか眠ることが出来ません。
眠るためには、心と体をリラックスさせる必要があり、マグネシウムは体をリラックスさせる効果があります。
- 副交感神経を優位にしてくれてリラックスすることが出来る
- 「快眠ホルモン」と呼ばれるメラトニンを調整します
- GABAという神経を落ち着かせる物質の働きを助ける
つまり、 神経系を静めるのを助けることによって、マグネシウムはあなたの体と心を睡眠のために準備するのを助けるわけです
- 眠るのに必要な「心と体をリラックス」させることができる
- マグネシウムは体と心を落ち着かせる役割を担っている神経伝達物質(GABA)の働きを助ける。
- 快眠ホルモンであるメラトニンを調節する。
2.マグネシウム不足は睡眠を妨げる
マグネシウムは体内で4番目に多いミネラルで、多くの身体プロセスに関わっています。
なので不足すると機能にガタが出てきてしまうんですね。
例えば「機械などがサビついて動かなくなってしまう」のによく似ています。
科学的にもマグネシウム不足が睡眠に悪影響を及ぼすことが確認されていおり。
2008年の論文で、「体に十分なマグネシウムがないと、睡眠障害や不眠症になる可能性がある」ことが確認されました(R)。
さらに、2001年にスイスのジュネーブ大学がマウスを対象に行った研究では
「睡眠には最適なレベルのマグネシウムが必要であり、高レベル、低レベルの両方でも睡眠に問題がでる可能性がある」ことを発見しています(R)。
なので、マグネシウム不足は不眠症や睡眠不足を引き起こす可能性があるのです。
- 人体の300以上のプロセスに関わっているので、不足してしまうとトラブルが出てしまう。
- いくつかの研究で「マグネシウム」が不足してしまうと不眠症になる可能性があることが分かっている
3.睡眠の質を調節する効果がある
マグネシウムは眠れるようになるだけではなく、睡眠の質を確保するのにも役立ちます。
2012年にイランのテヘラン栄養学部の研究では、高齢者に『500mgのマグネシウム』とプラセボ(偽薬)』を投与してその違いを調べました(R)。
『500mgのマグネシウムを投与されたグループ』は、「血清レニン」と「メラトニン」も睡眠の質を調節する2つホルモンを高レベルにすることが分かりました。
その他の研究でもマグネシウムが睡眠の質を上げるのではという結果が出ています。
しかし、研究のほとんどは高齢者を対象にしたものが多く、若者に効果があるのかはまだ分からないのが現状です。
- マグネシウムは神経系に作用し、深く安らかな眠りに貢献します。
- いくつかの研究は、高齢者でこの効果を確認しています。
4.不安とうつ病の緩和に役に立つ
「不安とうつ病は不眠症の原因になる!」というのはこのブログでも取り上げているわけですが、マグネシウムは、不安とうつ病の両方を緩和することが最新の研究で分かっています。
この効果は、マグネシウム不足に陥っている人に特に当てはまることです。
なぜなら、マグネシウムが不足している時に「不安」「うつ病」などの精神的混乱がしばしば見られる症状なんですね。
2016年に ルブリン医科大学で行われた研究では、「マグネシウムは抗うつ薬治療を強化し、不安を治療する可能性がある」という結論になっていました(R)。
2017年イランの研究は、うつ症状があるひとを対象に『250mgのマグネシウム』と『プラセボ(偽薬)』を1日2回投与してその違いを調べました(R)。
『250mgのマグネシウムを投与されたグループ』は、うつの症状が大きく改善した!という結果が出ています。
なぜ不安やうつ病に効果があるのかは、脳のNMDAっていう受容体に効いてるからと考えられています。
もともと「うつ病の人はNMDAがうまく機能していないのでは?」という研究データがあり、かなり前からマグネシウムは効果があるのではないかと言われていたんですね。
- 不安とうつ病は不眠症の原因です。
- マグネシウムはうつ病の症状を緩和することができます。
- 特にマグネシウム不足の人には効果があるかもしれません。
サプリメントとして摂取するのもあり
マグネシウムは多くの食品に含まれているミネラルなので、食品から摂取するのが1番望ましいです。
ですがサプリという形で摂取する選択肢もあります。
マグネシウムのサプリメントは、睡眠改善以外にも、いくつかの効果があります。
- 食品から摂取することが望ましいが、サプリとして摂取する選択肢もあります。
- サプリには睡眠改善以外にもさまざまな効果があることが研究で判明しています。
サプリの種類
サプリメントには、いくつか種類があります。
代表的なものを上げると、
- クエン酸マグネシウム
- 酸化マグネシウム
- 塩化マグネシウム
- 乳酸マグネシウム
などがあります。
違いに関しては「製造方法」のほかに、体への取り込みやすさ「吸収率」というのもがあります。
なので、吸収率が1番高い「クエン酸マグネシウム」がオススメです。
マグネシウムのサプリは、種類が多くありますが、最も吸収率が高いクエン酸マグネシウムがおすすめです。
飲み方
まずは、1日200〜350mgを飲んで、2週間ほど様子をみてみましょう。
マグネシウムのサプリを試したい場合、注意しないといけない点がいくつかあります。
まず、マグネシウムの1日当たりの摂取上限は350mgです。
さらに、サプリメントの形で服用すると、吐き気、けいれん、下痢などの副作用を引き起こす可能性があることに注意してください。
最後に、マグネシウムのサプリメントは、抗生物質、筋弛緩薬、血圧薬などの特定の薬物療法を妨害する可能性があります。
- サプリを飲む際は、1日の摂取上限である350mgは絶対に守りましょう。
- 副作用で吐き気、下痢などがまれに確認されています。
- 抗生物質や筋弛緩薬、血圧薬など特定の薬の効果を妨げる可能性があります。
- 使用の際は医師に相談しましょう。
まとめ
マグネシウム自体に睡眠を誘う効果はありませんが、心と体をリラックスさせる効果があるので睡眠の手助けになるミネラルです。
そして不足すると眠れなくなってしまうという事が起きてしまいます。
最近眠れないなと感じている人がいるのであれば「マグネシウム不足」を疑ってみるのといいかもしれません。
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