不眠に最も効果がある認知行動療法って何?

不眠症を治すためには

「なかなか眠ることができない」「夜に途中で目が覚めてしまう」「目が覚めたら再び眠る事ができない」などの症状に悩ませれている方は、認知行動療法(CBTI)を試してみるといいかもしれません。

不眠に悩まされている人は多いと思います。そして多くの人が対策として睡眠薬を使用してるでしょう。しかし、睡眠薬には、長期的に使用すると効果が薄れる、薬の服用を止めたとたんに再び不眠症になってしまう。などの副作用があります。

そもそも不眠症を解決するには、根本的な部分を修正する必要があり、認知行動療法は、根本的な原因の修正が可能です。なので不眠症に悩まされている多くの人にとって最適な方法といえるでしょう。

認知行動療法とは

認知行動療法とは、うつ病の治療などに使われているテクニックの1つです。「うつの原因は認知がゆがんでいるからだ」という考えが元になっています。

そもそも人間の脳は事実をゆがめて解釈してしまうようにできています。しかし、ゆがみが行き過ぎてしまうとメンタルに不具合が出てきてしまい、うつや不安症状になってしまうんですね。

ひとことで言うなら「物事の受け取り方を修正する」ことで認知のゆがみを治す効果があります。

例えば、

  • 仕事でミスをしたら「すべて自分のせいだと考えてしまう
  • 何かうまくいかないことがあったら自分以外のせいにするすべては親が悪い」「すべて部下が悪い」「上司の教え方が悪い」など。
  • 相手の感情を勝手に決めてしまうあの人は私の事を嫌っているだろう」など。

心当たりがある方は多いのではないでしょうか?

しかし、重要なのは、行き過ぎた認知のゆがみが問題なのであって、認知のゆがみ自体はは誰でも持っています。

不眠症になりうる認知のゆがみとは?

誰しもが持っている認知のゆがみについては理解できたと思います。それでは、不眠症につながる認知のゆがみとはいったいどんなものなのでしょうか?

例えば

ベットでスマホを使う:ベットでスマホなどでゲームをしたり、YouTubeを見ている人は多いでしょう。しかし、ベットは眠るための場所ですベットでスマホを使うと「私たちの脳は、ベットはスマホを使う場所である」と認知をゆがめてしまうわけです

その他にも

  • ベットで本を読む。
  • 眠たくもないのにベットでゴロゴロしている。
  • 眠れないのにベットに居続ける。

などの行動をすると「ベット=眠る」といった本来あるべき認識がゆがんでしまうわけです。

一人暮らしでワンルームに住んでいる人は特に眠りもしないのに、ベットの上で過ごす時間が長いと思うので注意が必要です。

ひとことでまとめると「ベットは眠るための場所である」という事を脳に再教育するのが不眠症に対する認知行動療法です。

認知行動療法の効果は

副作用もなく不眠に効果があるなんて胡散臭いと疑問を持つ方もいるでしょう。(私のことww)具体的なソースを見つけたので紹介します。

2018年に ニューカッスル大学が認知行動療法の効果を調べるために、過去に行われた11件の研究を、統計処理して調べるレビュー論文(科学的に最も信頼できる論文)を出してくれました。参加人数は1082人です。(

内容は睡眠障害と診断されていない(病院には行っていない)が不眠を訴えている人への認知行動療法の有効性について調べてくれています。

「病院には行っていないけど、最近不眠気味だ!!」という方にはかなり参考になるのではないでしょうか?

それで結果は、

  • 睡眠改善に中程度の効果がある!!
  • 主観的な睡眠の質と睡眠時間が改善!!
  • 認知行動療法を受ける前に、睡眠の健康状態が悪い人ほど効果が大きかった!!

心身のストレスを軽減する認知行動療法は、睡眠の質を有意に改善する効果があるそうです。

また、この研究は追跡調査を行ってまして、結果は「睡眠の質は改善し続けた!!」とのこと。

試してみる価値は十分にあるのでしょうか?

自分でもできる認知行動療法の種類

  1. 刺激制御
  2. 睡眠衛生
  3. 睡眠制限
  4. 逆説的な意図

1.刺激制御

「眠くなってからベッドに入る」や「寝床で本を読まない」といった決まりごとを守り、「ベッドは不眠の場所だ!」と思い込んだ脳を再教育するタイプ

2.睡眠制限

あえて睡眠を制限して、新しい睡眠パターンを脳に再教育する方法。不眠症改善のために睡眠時間を減らすという内容は、一見取っつきにくく理解しにくい内容ですが、科学的にも効果が実証されています。

3.睡眠衛生

質の良い睡眠を得るために推奨される行動・環境の調整技法でです。

簡単に言うと睡眠についての正しい知識を手に入れる手法。「朝は日光を浴びる」「起きる時間と眠る時間は固定する」などが代表的なところです。

4.逆説的な意図

「眠ろうと努力するほど、”眠れていない自分”に意識が向くためストレスを感じる」なので、逆に「眠らない努力する」という感じです。

最後に

効果がでるまでの期間は2~3週間なので少し努力しないといけないですが、認知行動療法は最も効果が高い不眠症対策です。

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